幕末の狂い咲きの桜の下で…




「…えっと、黒羽は昔のことがあって周りに敏感なんじゃき。


ちっくとの変動でも不安に感じるんろう…


まぁさっきはちっくと言い過ぎたか。


でも、まっことのことだ。


俺らとしたら壬生浪の奴らが早死にしようがどうなろうがどうでもいいことだ。


これからも、幕府側におるとゆうのなら敵…とゆうてもいいぜよ。。


けんど、壬生浪…


新選組と仲良くしてた方がしょうえいと昔から黒羽にいわれてるんぜよー」




張り詰めた空気は最後の龍馬ののほほんとした感じで一気に崩れるが、土方がまたそれに応えるように話し出す。



「新選組?」



聞き覚えのない名前に首をかしげる沖田。



「これからその名前になるらしいぞ。」



襖が開き、戻ってきた以蔵がそういった。



それに続いて女将さんのお登勢さんとお龍さんが入ってきてお茶を置いていった。




「あんたの言いたいことはわかったが…


幕府がこれからどうなるのか坂本は…



知っているのか?



仲良くってのは…俺は近藤さん次第だと思うが…



芹沢さんよぉ。


あんたはどうなんだ?」



土方の二つの質問に最初に答えたのは鴨



「黒羽次第だ。


新見もお梅も黒羽を気に入っとってなぁー。」



八木邸を結構行き来していたことに驚く土方。


「まぁーなんだ。土方。


黒羽の素性知って、少しは疑うの辞めたか?」



口調はふざけたようだが目は真面目で土方は一瞬怯むが、


「素性知ってわからなかったことがわかったのはいいが尊皇攘夷派と関わっていたことは変わりない。」