幕末の狂い咲きの桜の下で…




「黒羽、寝るなら隣の部屋へ行け。」



以蔵がそういうが、時すでに遅し。


黒羽はコテンと沖田の方にゆっくりと倒れこみ、寝息を立てて寝ている。



「昔は警戒心たっぷりで寝られんかったちゅーのに」



龍馬が眠る黒羽を見つつ呟く。



「え、え?え!?」


肩に寄りかかる黒羽に焦り驚く沖田。


「なんだ?沖田。

黒羽に寄りかかられるのがそんなに嫌か?」



ニコニコとイタズラ心満載の鴨が沖田に近づき、黒羽の寝顔を覗き込む。



それに沖田は何故か、ムッとした表情で、



「零くん起きちゃうじゃないですかーーっ」



なんて言っても、沖田は黒羽を抱え自分の膝に移しギュッと抱きつくような形になっている。

1番黒羽が起きそうなことをしているのは沖田である。