幕末の狂い咲きの桜の下で…




大声なんて久しぶりにだしたのぅ。



ピシャリ



と襖を閉め、黒羽に近づき抱きしめた。



「黒羽。おちつけ。大丈夫だから。」



少し反応するが、震えが止まらない。



「おぃ芹沢。」


黒羽の抱えている刀から声が発せられる。



最初は驚いたが、特に気にせず、


「妖刀が何の用だ。」



「頭撫でてやれ。それで落ち着くはずだ。」



そんなんで落ち着くのか半信半疑だが取り敢えず撫でてみると、

黒羽はハッとしたように震えが止まり、


俺の名を呼ぶ。



「落ち着いたか?」



コクリと頷く黒羽。



『鴨も、來蘭もありがとっ


ところで鴨はどうしてここへ?』