in土方の部屋


気がついたら屯所の副長の部屋にいたんだ。


周りを見ても誰もいなくてそれがわかると途端に怖さが膨れ上がり震えが止まらなくなり巡回であったことが走馬灯のようにぐるぐると頭の中にフラッシュバックする。



頭の中に駆け巡るものを見たくないというように首を横に振り、目から涙が零れ落ちる。



飛び散る赤黒い液体。


倒れている男達。


それを嘲笑うかのように口角をあげて見つめる自分。


なぜか、写真のようにその光景を鮮明に覚えていて自分が怖くなる。



イヤだ…こんなの私じゃない!!



『ヤダァ……リョマ……イゾゥ……』




「いったいそれはどういうことだ??」



襖が開き副長、土方が立っていた。



その言葉の意味はすぐに分かった。


けれど黒羽は



『あれ?俺なにかいいました?』


首を傾げ平然をよそおう。




________が、人を斬った情景が浮かんで浮かんで浮かんで…

震えが止まらない。