一はすぐに起き上がり、倒れたイナズマを見向きもせずに駆け出した。

捕まる時は一緒じゃなかった?

いや、ごめんイナズマちゃん。あれはシャレ♪

一人の警察が追い付いてきた。

顔中髭だらけのマッチョだった。捕まったら最後なのは一目瞭然だった。

がばっ

つかまった!

ズボンがひっぱられる。

「いや〜ん、かわいいわ」

なんか、変な声がした気が…

ものすごい力でズボンが引っ張られ、ぬげた。

「んまっ。きれいな…」

お・ し・ り♪♪

ぎょえ〜っ

一は髭だらけの顔面におもいっきり蹴りをいれた。

それには全く怯まずにパンツまで引っ張られた。

びりりっ

次は破れた。

髭は顔を真っ赤にして毛だらけの指で顔を覆った。そして恥ずかしそうに地面に伏せた

「もう!すけべなんだからっ!」

にゃろ〜、きもすぎ!

一は下半身を晒しながらかけぬけた。

大勢の警察が下半身丸出しの一を追い掛けた。

「まてまて〜」

「ばかやろ〜!なんだこれは〜?!」

後ろから声がした。

「おい!前に虎!虎がいるぞ!」
「警部ぅ!虎は現実離れしすぎであります!」
「ふむ、なら何がいいかね?」
「美人がいいのではないでしょうか?」
「よし、お前ら、私に続けぇ〜」
「広末涼子だ〜〜」

一はもう見えない場所までかけていた。