「ママーっ!」
「美虹。…お母さんありがとう。」
「美虹が来たいっていうから。」
「ママ、なんでこんなの繋いでるの?」
美虹が点滴のチューブを揺らしながら聞いた。
「ママね、これがないと生きていけないの。」
「なんで?充電してるの?」
「ふふっ。そぉねー、ママにはね、悪いところがあるの。
だから、この液体で治してるの。」
「…?」
美虹が、首を傾げる。
「美虹が大きくなったらまたこのお話するね?」
「うん!」
美虹が笑顔で返事する後ろでお母さんが目から落ちる雫を一生懸命拭ってる。
それは私にもう時間がない事を知っているから。
「…美虹、帰ろっか。」
お母さんが美虹の手を握る。
「えー、やだ!まだ居たい!」
「美虹?
今日はもう帰りなさい。
またおいで。」
「…うん……
わかった…。」