のりも巻かれていない白いおにぎりが2つ、お皿に乗ってラップがかけられていて。 「ゆ……夢じゃない」 このおにぎりが教えてくれている。 ここに桜庭さんがいたのだと。 ……と、とりあえず薬を飲んでシャワーを浴びよう。 今日も仕事があるし、遅刻するわけにはいかない。 私は一度考えるのを無理矢理止めて、桜庭さんが握ってくれた塩むすびを食べると頭痛薬を飲み、シャワーへと急いだのだった。