ピンコン




しょうちゃんと話していると、
しょうちゃんの携帯が鳴った。





しょうちゃんは携帯の画面を見ると、
顔が綻んだ。





「どう、したの?」



…これは聞いちゃいけなかったらしい。



声をかけた瞬間、ゆっくりとあたしの顔をみて微笑んだ。




なにぃ…

不安になった。


「澪夜、今週の土曜日空いてる?」



「あ、空いてるけど」

だんだん顔を近づけてくる
しょうちゃんから、あたしは遠ざかる。




「ちょっとさぁ、夕方遊び行かない?」





なんか、この悪そうな人に誘拐されそう。




「ど、どこに…」



「カラオケとか、かなぁ。」




しょうちゃんは、上を見上げ考えてる。


「ふ、2人で?」




「んー。6人くらいかなぁ。ご飯食べながら話したり。」




「そ、そうなんだ。…いいけど。」


ご飯食べながら話したりするだけなら
別に楽しい、でしょ?




「いいの!?撤回できないからね!」


「う、うん…?」



しょうちゃんは飛び跳ねながら
喜んでいた。




なんなんだ、この子は。
素直なんだよね。




「それじゃぁー、夕方まで土曜日服選んだりしない?」



「いいよ。」





あたしは、頷いた。