「そ、れ、で、ねっ」
ニヤァとあたしを見て不敵な笑みをするしょうちゃん。
「なに…?」
しょうちゃんは息をいっぱい吸うと、
「田中先生の代わりの先生が来ることになりましたー!!」
いえーいと喜ぶしょうちゃん。
あたしはそこまで喜べない。
というか、嬉しくない。
田中先生でいままで慣れたのに、
また新しい先生来たら
また、慣れるまで時間かかる。
あたしもそこまでコミュ症じゃないから、別にいいんだけど、嬉しいことでもない。
「男の若い先生なんだってっ!」
しょうちゃんはキャッキャと飛び跳ねる。
「どうする?若いのにハゲてたら。不潔だったら?そんなに丁度いいこと起こる確率なんて少ないよ。」
これまでだって、若い先生と言ったって、イケメンな先生なんて誰一人として
出会った事がない。
高校の先生は個性的。
そういうイメージもあるし。

