「んじゃあ、俺帰るわ」
10時。
もうこんな時間になってたんだ。
あれから、カラオケ行ったりして、
またふ、お店に入った。
「えー、もう帰るのー?」
美倖さんは酔っ払いながら言う。
「俺仕事残ってるし。ほら、澪夜も帰るぞ。」
「う、うん。」
あたしはコートを持って席を立つ。
「何ー?二人で帰るの?」
ニヤニヤしながら桐吾さんが言う。
この人も相当酔っ払ってる。
「家近いから送ってくだけだ。んじゃな。」
お店を出て、駅まで歩く。
あたしは恐る恐る、真くんの顔を見る。
真っ直ぐ前を見てる。
やっぱり、かっこいい。
大人の人って感じ。

