｢あれー？そこの二人仲良さげじゃーん。｣



｢え？｣｢は？｣


あたしと、真くんに対して、
桐吾さんが言う。




真くんと声が重なった。




｢抜けがけかよー、真。一番行きたがってなかったくせにー。｣


ぷんぷんと怒る桐吾さんに
苦笑いするあたし。





｢知り合いなんだよ。｣


ズバッと真くんが言った。



ありがとうございます。助かります。



｢へ？そうなの？｣


｢はい、まあ。｣




｢へー。じゃあまだ、勝ち目あるね｣



そう言って微笑む桐吾さん。



勝ち目？




｢桐吾さんまで澪夜ちゃんかー。澪夜ちゃんばっかりずるいー｣


そう言いながら笑ってるお姉さん。



｢え、え。｣





｢桐吾。これ、俺んのだから。｣

あたしを指さして言う真くん。



鼓動が早くなった気がした。



家族みたいなもんって意味だよね。



真くんがイケメンになってるからだよね。ちょっと、嬉しい。