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「なぁ、最近お前、帰りにどこ行ってんの?」


俺は、今日も慌てて帰ろうとする浩介のカバンの紐部分を掴み、尋ねた。
すると浩介は嬉しそうに笑い、


「まだ秘密。そのうち教えてやるから手離せ。」


と言うので、俺は素直に手を離した。
反動で後ろによろける浩介。
「のわっ」っとか変な声を出しながら体勢を整える彼に、俺は笑いながら教科書を鞄に突っ込む。


「まあいいや、お前が何してようと俺には関係ないし。
事後報告楽しみにしてる」


俺はそう言って片手を振った。
「またな」の意味。
が、


「…聞けよ」


彼のいたほうを向くと、その時にはもう浩介の姿はなかった。


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