驚いて大希くんを見つめる。 だけど軽く舌打ちをしたのが聞こえて、すぐに紙を受け取る。 憶えたって……委員会の仕事をちゃんとするの!? てっきり私と一緒が嫌だからサボると思ってた。 「あ、ありがとう……」 確かに私は時間とかまだ憶えてないから、紙が手元にあると助かる。 「別に」 「陽菜」 フイッと大希くんが顔を逸らした瞬間に、名前を呼ばれる。 その声にドキッとする。 「先輩!」 「一緒に帰ろうか」 「はいっ」