手を繋いだまま、初めて大希くんの家に来た。 「適当に座って。お茶持ってくる」 部屋に通され、私はベッドに腰かけた。 彼氏の部屋に初めて来ちゃった。 ってか男の子の部屋に入るのも初めてだ。 何かドキドキする。 大希くんの甘い香りが部屋中に広がっていて、包まれているように錯覚する。 卒アルとか見たいな。 戻ってきたら見せてもらおう。 そう決めた時に、ちょうど大希くんが部屋に入ってきた。 「あ、大希くん。卒ア……」 「陽菜」