ダダダダダダ…

神城優奈(かみしろゆうな)、16歳。

ただいま友達から知らせを受けて

廊下を全力疾走で駆け抜けている。

バーン!!

「流可(るか)!!」

ドアを開けてみると、

な・ぜ・か、男子生徒の胸倉を掴んでいる

私の幼なじみ、

東城流可(とうじょうるか)。

「ん?」

「ん?じゃなくて、何してるの!」

ツカツカと流可の方に行く。

「えーと、なんかごめんなさい」

男子生徒に謝ると真っ赤になるその人。

「い、いやっ、別に…「だよな、お前が謝られる義理ない」

流可がそう言ってギンっと睨みつける。

「なんてったってお前優奈のこと…「わーーーっ!!すみませんっ!!ほんっとすみませんでしたっ!!」

そう言って必死に謝る男子生徒。

「…わかったならいいけど」

そう言って放す流可。

「し、失礼します!!」

そう言うとその人は

風の如く去って行った。