「この辺りからナビをしてもらえるとありがたいんだけど」
永輝に言われて、菜々はフロントガラスに視線を向けた。
「えっと、もう少し走ると左手に大型スーパーが見えてくるので、そこを左折してください」
菜々が行った場所で永輝が左折する。
「道なりに走ってT字路で右折したらすぐです」
そう言いながら、菜々は不安のようなものを覚えて鼓動が速まるのを感じていた。両親の葬儀を済ませて、罪悪感から逃げるように荷物を持って出て以来、二年近く戻っていない実家。どうなっているだろうか。
「あ、そこの左の角の家です……」
住宅街で一軒だけ明かりのついていないその家の前に、永輝が車を停めた。助手席に座ったまま、菜々は浅い呼吸を繰り返す。彼にワガママを言って連れてきてもらったけれど、一人で家に入る勇気がまだ出ない。
「もしよかったら、俺にご両親に挨拶させてくれないかな?」
「え?」
菜々は車が走り出してから初めて永輝の顔を見た。彼は端正な顔を心配そうに傾けて菜々を見ていた。
「アルバイト先のオーナーですって……責任を持って娘さんをお預かりしていますって伝えたい」
「わ……かりました」
永輝に言われて、菜々はフロントガラスに視線を向けた。
「えっと、もう少し走ると左手に大型スーパーが見えてくるので、そこを左折してください」
菜々が行った場所で永輝が左折する。
「道なりに走ってT字路で右折したらすぐです」
そう言いながら、菜々は不安のようなものを覚えて鼓動が速まるのを感じていた。両親の葬儀を済ませて、罪悪感から逃げるように荷物を持って出て以来、二年近く戻っていない実家。どうなっているだろうか。
「あ、そこの左の角の家です……」
住宅街で一軒だけ明かりのついていないその家の前に、永輝が車を停めた。助手席に座ったまま、菜々は浅い呼吸を繰り返す。彼にワガママを言って連れてきてもらったけれど、一人で家に入る勇気がまだ出ない。
「もしよかったら、俺にご両親に挨拶させてくれないかな?」
「え?」
菜々は車が走り出してから初めて永輝の顔を見た。彼は端正な顔を心配そうに傾けて菜々を見ていた。
「アルバイト先のオーナーですって……責任を持って娘さんをお預かりしていますって伝えたい」
「わ……かりました」


