「飲み物を粗末にしているわけじゃないから。見てくれたらわかる」
「見てくれたらって……さっき……」
まさにボトルを投げているところを見ましたが、と答える前に彼が言う。
「キミにステキな時間をプレゼントするよ」
(ステキな時間って……)
よくわからないまま背中を軽く押されて、菜々はしぶしぶカウンターの真ん中の席に腰を下ろした。
エイキがカウンターの向こうに回って、腰をかがめる。そこにオーディオがあるらしく、ジャズが止んだ。彼がチラッと菜々を見てから、カウンターの上にカクテルグラスを置いた。
「初めてご来店のお客様、フレア・バーテンダー、エイキのフレア・ショーをどうぞご覧ください。スリー・ツー・ワン、ゴー!」
その直後、アップテンポの洋楽が始まった。菜々もよく知っている、気分が上がる曲だ。イントロの間にエイキが棚のボトルを一本すばやく右手で取り、左手にステンレス製のカップ、ティンを持ったかと思うと、メロディに合わせてボトルを投げ上げた。
「あっ」
「見てくれたらって……さっき……」
まさにボトルを投げているところを見ましたが、と答える前に彼が言う。
「キミにステキな時間をプレゼントするよ」
(ステキな時間って……)
よくわからないまま背中を軽く押されて、菜々はしぶしぶカウンターの真ん中の席に腰を下ろした。
エイキがカウンターの向こうに回って、腰をかがめる。そこにオーディオがあるらしく、ジャズが止んだ。彼がチラッと菜々を見てから、カウンターの上にカクテルグラスを置いた。
「初めてご来店のお客様、フレア・バーテンダー、エイキのフレア・ショーをどうぞご覧ください。スリー・ツー・ワン、ゴー!」
その直後、アップテンポの洋楽が始まった。菜々もよく知っている、気分が上がる曲だ。イントロの間にエイキが棚のボトルを一本すばやく右手で取り、左手にステンレス製のカップ、ティンを持ったかと思うと、メロディに合わせてボトルを投げ上げた。
「あっ」


