「あんな男のどこがいいんだ?」
一臣の声はぞっとするほど低く、目は怒りをたたえてギラギラと光っていた。
「あのっ」
(私の話、聞かれてたんだ!)
体を起こしたいが、すぐ前に一臣がいてそれ以上身動きが取れない。困惑する菜々に、一臣が問う。
「僕ではなく、あんな軽薄な男をなぜ選ぶ?」
「彼は軽薄なんかじゃありません。外見からそう誤解されるかもしれないけど……本当は相手の気持ちを思いやれる優しい人です」
「でも、あの男は菜々さんを裏切ったのに」
一臣がなぜ、と責めるような目で菜々を見た。菜々は反射的に視線をそらす。
「頭ではそう理解していても……心が彼を忘れてくれないんです。心が彼を求めてしまう」
一臣が鼻で笑い、菜々の左肩に手を乗せたかと思うと、彼女を乱暴にベッドに押しつけた。
「それなら、体が僕のものになれば、心も僕のものになるのかな?」
菜々の両肩を押さえつけたまま、彼女の太ももに跨がる。
「何を……」
彼の行動と表情が信じられず、菜々は目を見開いて一臣を見上げた。〝プリンス〟にさえ思えた涼しげな表情は跡形もなく、口元にゆがんだ笑みを浮かべて菜々を見下ろしている。
一臣の声はぞっとするほど低く、目は怒りをたたえてギラギラと光っていた。
「あのっ」
(私の話、聞かれてたんだ!)
体を起こしたいが、すぐ前に一臣がいてそれ以上身動きが取れない。困惑する菜々に、一臣が問う。
「僕ではなく、あんな軽薄な男をなぜ選ぶ?」
「彼は軽薄なんかじゃありません。外見からそう誤解されるかもしれないけど……本当は相手の気持ちを思いやれる優しい人です」
「でも、あの男は菜々さんを裏切ったのに」
一臣がなぜ、と責めるような目で菜々を見た。菜々は反射的に視線をそらす。
「頭ではそう理解していても……心が彼を忘れてくれないんです。心が彼を求めてしまう」
一臣が鼻で笑い、菜々の左肩に手を乗せたかと思うと、彼女を乱暴にベッドに押しつけた。
「それなら、体が僕のものになれば、心も僕のものになるのかな?」
菜々の両肩を押さえつけたまま、彼女の太ももに跨がる。
「何を……」
彼の行動と表情が信じられず、菜々は目を見開いて一臣を見上げた。〝プリンス〟にさえ思えた涼しげな表情は跡形もなく、口元にゆがんだ笑みを浮かべて菜々を見下ろしている。


