「菜々ちゃん……菜々……好きだよ」

 彼がささやきながら、菜々のクロスタイを解き、ブラウスのボタンを外していく。彼の熱い手のひらが素肌に触れて、背筋がゾクリとした。でも、それは初めての不安ではなく、大好きな人との距離がなくなることへの悦びの序章だということは、菜々にもわかった……。