すぐに返さなくちゃいけないのはわかっているけれど、それでも鍵を預けてくれるということは、菜々のことを信用してくれているということである。
(嬉し~)
手の中の鍵を眺めてニヤニヤしながら、菜々は彼の部屋へと入った。本日二度目となるシャワーを浴び、きれいに洗われ乾いた服に着替えてサンドリヨンに下りると、永輝はすでにバーテンダーの制服に着替えて開店準備を終え、カウンターの向こうのコンロの前に立っていた。そして、鍋に入れたバターと小麦粉を木べらでじっくり炒めている。
「手伝いましょうか?」
菜々の申し出に永輝が首を振る。
「いいよ、今日はお客さんとしてゆっくりして行くといい」
「いいんですか?」
「ああ。今日はもともとバイトの予定じゃないだろ? それに疲れるまで練習させてしまったおわび」
「ありがとうございます」
彼に甘えてばかりいる気がする、と思いながら、カウンター席に座って永輝が料理するのを眺めた。永輝はチョコレート色になった小麦粉にスープを数回に分けて入れ、木べらでよく伸ばしていく。
「ダマにならないんだぁ。すごい」
「もともと料理は好きだし、大学時代から自炊してるから」
(嬉し~)
手の中の鍵を眺めてニヤニヤしながら、菜々は彼の部屋へと入った。本日二度目となるシャワーを浴び、きれいに洗われ乾いた服に着替えてサンドリヨンに下りると、永輝はすでにバーテンダーの制服に着替えて開店準備を終え、カウンターの向こうのコンロの前に立っていた。そして、鍋に入れたバターと小麦粉を木べらでじっくり炒めている。
「手伝いましょうか?」
菜々の申し出に永輝が首を振る。
「いいよ、今日はお客さんとしてゆっくりして行くといい」
「いいんですか?」
「ああ。今日はもともとバイトの予定じゃないだろ? それに疲れるまで練習させてしまったおわび」
「ありがとうございます」
彼に甘えてばかりいる気がする、と思いながら、カウンター席に座って永輝が料理するのを眺めた。永輝はチョコレート色になった小麦粉にスープを数回に分けて入れ、木べらでよく伸ばしていく。
「ダマにならないんだぁ。すごい」
「もともと料理は好きだし、大学時代から自炊してるから」


