それからまた公園に行って練習を再開した。菜々がトスしたボトルを永輝がキャッチし、今度は永輝がトスしたボトルを菜々がキャッチする。
「いいね。もう一度トス」
永輝に言われて菜々が右手でトスすると、永輝がその場でくるりと半回転して背面でキャッチした。
「わあ、すごい!」
思わず声を上げる菜々に、永輝が言う。
「こうやってバリエーションを付ければ、少ない技でも魅せられるだろ?」
「ホントですね!」
同じ技でも永輝の方が投げ上げたときの回転数を多くして時間差を付けてキャッチするなど、菜々ができる限られた技で彼はどんどん幅を広げていく。
(すごいなぁ。やっぱりすごいなぁ。永輝さんのフレアはかっこいい!)
そんな彼のパフォーマンスに少しでも近づこうと、菜々は必死でボトルを追いかけ、ティンをキャッチする。そうして気づけば、もう太陽が沈みかけていた。
「初日なのにずっと練習ばかりで疲れただろ?」
永輝に言われて菜々は額の汗を手で拭った。
「いえ、まだ大丈夫です」
永輝と一緒に過ごす時間が終わってしまうと思うと、急に寂しさが込み上げてきた。


