シンデレラに恋のカクテル・マジック

「俺のスウェットでよければ貸すから、シャワーを浴びておいで。冷房入れてるから風邪を引いてもいけないし」

 永輝がグレーに黒でパイピングされたスウェットの上下をクローゼットから取り出した。

「じゃあ、お言葉に甘えてシャワーをお借りします」
「ランチは宅配ピザを取ろうと思うけど、大丈夫?」
「はい、何でも大好きです! オーダーは永輝さんにお任せします」

 菜々は言って洗面所に行き、汗で張りついていた水色のカットソーとデニムパンツを脱いだ。ドアを開けて入ったバスルームは、さすがに2LDKのマンションだけあってバスタブも大きく広い。

(いつも永輝さんが使ってるんだ)

 そう思うとドキドキしてしまう。シャンプーやボディソープのメーカーを見て、同じものを買ってみようかな、などと思ってしまう。

 シャワーでさっと汗を流すとさっぱりした。せっかくキレイになった体だが、下着は替えがなくて仕方がないので着てきたものをもう一度身につける。それから、永輝の半袖のジップアップパーカーに袖を通し、スウェットパンツを履いてウエストのひもを縛った。ぎりぎりまできつく引っ張って縛ったのに、やはり男物だけあって腰パンのようになる。