蟲狩り少女

「光磨がいたからあの時の蟲狩りは成功したの」


「そうだったの。じゃぁ、その男の子に感謝しなきゃね」


「うん!……って、そうじゃなくてねお母さん」


「なに?」


また首をかしげるお母さん。


「偶然光磨が拾って、偶然光磨が屋上へやってきて、その時偶然スプレーも持っていたってこと、あると思う?」


そして光磨は三岳友輝へ向けてスプレーを使った。


それはまるでスプレーの使い方を理解していたようにも感じられる行動だった。