蟲狩り少女

あたしの言葉にお母さんはほんのり頬をピンク色に染めた。


照れてしまったみたいだ。


「あ、そういえばねお母さん」


「どうしたの?」


「これ、見て」


あたしはそう言い、光磨から受けとった蟲狩りスプレーをポケットから取り出した。


「それがどうかしたの?」


お母さんは首をかしげる。


「これね、あたし神社の石段の上に落としていたみたいなの」


「まぁ、そんな大切なものを!」


驚くお母さんに、あたしはクラスメイトの光磨について説明した。