蟲狩り少女

「じゃぁ、なんでクラスの連中にしっかりそれを伝えねぇんだよ！！」


三岳友輝は脇マサヤの肩をドンッと押した。


片腕が使えない脇マサヤは体のバランスを崩し、そのまま後ろへと倒れてしまう。


「まるで俺がケガさせたみないになってたのに、なんでお前は黙って見てたんだよ！！」


そんなのはただの言いがかりだ。


日常的に脇マサヤへ敵意をむき出しにしていたのだから、仕方がない。


それに、クラスの女子が脇マサヤを呼びだすシーンを見ていたという。


それは三岳友輝が犯人であるという決定的な証拠になってしまった。


実際は違ったとしても、だ。


「だって……君が僕からいつも金をとるから……！　だから……犯人と間違えられて少しは反省すればいいと思ったんだ！！」