蟲狩り少女

☆☆☆

あたしが目を覚ましたのは保健室だった。


瞬きを繰り返し、すぐ隣にある清野光磨の顔を見つけると、頭が混乱した。


「気分はどうだ?」


心配そうにそう聞いてくる清野光磨。


「あ……たし……?」


「ホームルームの前に教室で倒れたんだ。今日体調が悪かったんじゃないのか?」


「あ……」


そういえばそうかもしれない。


ようやく慣れ始めた環境の中、気づかれが出てきたかもしれないと感じていた。


だからって倒れるなんて、恥ずかしい。


そう思い、あたしは体を起こした。


しかし、目の前がチカチカしてすぐにベッドに逆戻りしてしまった。


貧血もあるのかもしれない。