蟲狩り少女

お母さんのベッドがあった場所。


そこに大量の蟲たちがたまっていたのだ。


蟲は奥の方から次々出てきて数を増やしている。


「お……母さん……?」


自分の声が震えていることに気づく。


部屋の中にお母さんの姿は見えない。


いるとすれば、あの中に……。


一瞬にして背筋が凍る。


あの蟲の大群の中にお母さんが?


まさか、そんなこと……。


否定するよりも早く体が動いていた。


タッと駆け出したあたしに光磨が「おい!」と、後方から声をかける。