蟲狩り少女

光磨の言葉が胸の中へと入ってくる。


思えばそうだった。


蟲狩りの時に先にその現場にいたのは、あたしの方だ。


先に蟲に攻撃を仕掛けるのもあたし。


そしてあたし1人の力ではどうしようもない時、光磨が応援しに来てくれる形だった。


「そう……なんだ……」


「あぁ。男より女の方が敏感だってよく言うだろ?


それ、本当だと思う。里音が気づいて、俺が補助の役割で助けに入る。その狩り方が一番しっくりくる」


「あたし……光磨の迷惑になっているダケだと思ってた」


うつむき加減でそう言うと、光磨は「なに言ってんだよ!」と、声を荒げた。


怒った口調に思わず体がビクッと震える。


「あ、ごめん。驚かせるつもりじゃなかったんだ」


すぐにいつもの優しい光磨に戻る。


「うん。わかってる」