蟲狩り少女

彼女はグッタリとしていて目を閉じている。


「朝口さん、大丈夫?」


すぐに駆け寄りその肩を揺さぶる。


しかし返事はない。


「おい、大丈夫かよ?」


光磨も心配そうにのぞきこむ。


その時だった。


ギィッと屋上のドアが開く音が聞こえて来て、あたしと光磨は同時に振り向いた。


そこに立っていたのは……牧悟だ。


牧悟はあたしたちと目が合った瞬間、少し驚いたような表情を見せ、それから視線はあたしの前で横たわっている朝口容子へと移った。


「容子!?」


牧悟が駆け寄ってくる。