クラス内ではグループに別れて体育祭についての話し合いが始まっていて、あたしも仮装行列の話し合いに参加しなければいけなかった。


参加する5人の生徒たちと何の仮想をするかという話をしていたが、あたしの耳にはほとんどその内容は入ってこなかった。


チラチラと朝口容子を見る。


2体の蟲が朝口容子に近づく。


朝口容子は話合い中だと言うのにカバンからおやつを取り出して食べ始めた。


それは貪るような食べ方で、まるで飢えた餓鬼のように見えてくる。


朝口容子の心の隙間は食べる事かもしれない。


普段から制御された食生活を送っていたとすれば、秋になってそれが爆発した可能性がある。