蟲狩り少女

その感覚に思わずその場で動きを止める。


「どうしたの? 里音ちゃん」


夕花ちゃんがキョトンとした表情であたしの顔を覗き込む。


「……なんだか、嫌な予感がして……」


胸のざわつきは治まらない。


「嫌な予感?」


夕花ちゃんは首をかしげる。


「早く海岸へ戻ろう」


光磨がそう言う。


見ると真剣な表情だ。


「……うん」


あたしは頷き、3人で岸へと戻ったのだった。