「あだっ。もう、何するのさー」
「お前がうっせーから、ゆっくり花火も見れねぇっつの」
無理矢理口実をつけて、少しでも城薗との会話が続くように言葉を放つ。
「ほら、お前も行くぞ」
「は?どこに!」
「イカ焼き食いてーからお前も来い」
「1人で行ってくればいいじゃんっ」
「いいから来いって」
ギャーギャーいう城薗の腕を引く。
「なんで快二と」
「いいから行ってきなよ、奈央」
そこへ古田の助け船。
「ちょっ、花蓮!?」
「てかいっそ、志摩くんと3人で行ってきなよ?」
ちょっ、古田!?
「もー花蓮ってばー」
ブツブツ言いながら、俺と准の前を歩く城薗。その後ろ姿を見るだけでも、コイツのことを可愛いと思ってしまう俺。
結局、俺と准、城薗の3人でイカ焼き買いに行くことになった。
「ごめんな、快二。せっかく2人きりのチャンスだったのに」
すまなそうに俺に言う准。


