それから家に帰り着くまで、ずっとドキドキしていた。


他愛ない話で笑顔を見せる志摩にキュンとして、真面目な話をする時の横顔にもさらにキュンとしてさ。


あぁ、あたしはやっぱり志摩が好きなんだって思ったよ。もう、ずっと志摩の言葉とか笑顔にやられっぱなしだったもん。






それにね、別れ際に言われたんだ。


『よかったら、また差し入れよろしくなっ』


志摩のキラースマイルにそう言われたら、作らないわけにはいかない。


また差し入れしよう。


次は何を作ろうかな?何を食べたいかな?


また喜んでくれるかな?






「はぁあ~、あたしの気持ちに気づいてんのかなぁ……」


気づいてるわけないっか。だって、あの志摩だもん。


昨日よりも志摩のことが好きになって、明日も志摩と話せるかなってドキドキしながら眠りにつく。


頭の中は志摩のことばっかり。些細なことでも、志摩のことを考えてしまう。




あーあ。また志摩のこと好きになっちゃった。