GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




「すみません。ちょっと集中力切れてました」


「ったく、練習試合でも集中しろよ~?お前の球次第で、流れが変わるんだからな」


ふっと笑って、軽く俺の右肩を叩いた河辺先輩は、3年生の所へと向かった。


「かっけーよなぁ、河辺先輩」


先輩の背中を見ながら准に言う。


「だな。最近もさ、前より打率高くなってるし、苦手の克服の成果が目に見えて分かるよ」


准が、スコアボードともう一冊のノートを見比べながら言う。このノートは何度も見たことがあるけど、かなりの書き込み量だった。


俺達の弱点、活かせるところをまとめてあって、一人一人の分が付箋で区切られていて、俺達も自分で見ることが出来るノートなんだ。


これは全部准がしてくれていること。マネージャーってここまでするのか!?って、中学の時にコイツの姿を見て思ったことがある。




「チェンジ!」


そして再び、グラウンドへ足を運ぶ俺達。俺はマウンドに立った。