「うわ、ありがとう。あとで食べるな?」


笑うと1本線になるこの目が好き。


「明日、駅伝頑張ろうね!」


まだ志摩と話していたくて、無理矢理話題づくりをするあたし。


「あっ、言ってなかったっけ?俺、マラソンコースに出るんだ」


「え!志摩が!?大丈夫なの!?」


初耳でビックリしたあたし。


「それが全然大丈夫じゃないと思うんだよなー」


「だよね?だって、運動ダメな志摩がマラソン10キロだよ?絶対倒れるっしょ」


「おいおい、そこまで言うなよー。そりゃ体力ない方だけどさー」


頭をかきながら笑う志摩。本当に倒れないか心配だよ。


「でも、応援しててくんね?」


「え?」


「これでも50位目指して走るから。だから、応援してほしい」


志摩がこんなことを言うのは、初めてだった。


「当たり前だよ。誰よりも志摩のこと応援するっ」


50位を目指す志摩をバカに出来なかった。


初めて志摩からお願いをされて、胸が弾んだんだ。