GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




「ていうか、女の子の頭を叩くなんてヒドイからっ」


図星だったから、さっきの話に戻す。


『お前女だったかー?』


今までの快二ならそうやってバカにしていただろう。


でも、今は違った。


「あ、悪ぃ。痛かったか?」


そう聞いてきたんだ。


あたしの隣にいた雪は、小さな声でキャッと嬉しそうに言う。


な、な、なんなんだ、コイツ!変わりすぎっしょ!?


「そ、そんなこと聞いてくるなんてアンタらしくないっ」


快二の言葉にどぎまぎしたあたしは、可愛くない反発をする。


「だって、お前……好きな奴だし」


じゃ、俺行くわ、とそのまま走り去った快二。


「ヒュ~♪あたしまでドキドキしちゃったよ~」


雪があたしの肩をツンツンと小突く。


「やめてよっ。あたしだって……慣れてないんだから」


快二は変わった。


口調は前と変わらないけど、時々あたしを女子扱いするようになった。


だからあたしは、恥ずかしくて照れ臭いような気持ちになるんだ。