「うー、寒いっ」
バレンタインから数日経った今日。体育の時間で駅伝の練習=ランニング=外!!
2月のこの時期は超寒い。ジャージ着用OKだけど、クソ寒すぎて笑えないっての。
「あと何周あるっけ?」
「まだ2周しか走ってないから、まだまだだね~」
あたしの隣を走る雪がヘラヘラ笑う。校庭を10周走るんだけど、やる気ゼロなあたしは大きなため息をつく。
花蓮はというと、女子のトップグループで走っているから、そこらに姿はない。勉強もスポーツもできる彼女は自慢の友達だよ。
あたしは雪との話に花を咲かせているため、走るのはかなーり遅いのだ。おかげで先生から注意を受けることもあるけどね。
「はぁ~早く終わんないかなぁ」
ベシッ
すると、誰かがあたしの頭を叩いた。
「いった!なにす」
「トロすぎだろ。もうちょい真面目に走れっ」
快二だった。
「っさいよっ。これでも真面目に」
「野村とペチャクチャ喋ってたじゃん」
う、分かってたような口ぶりだな。


