GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




仮にもあたしの好きな人。ヘボっちいは言い過ぎたかな?


「それがさ、モノ好きもいるらしくて、チョコ貰っちゃった」


───────え?


「そ、うなんだっ。ほ、ほら、貰えてなかったらチョコ余ってたし、まぁあげようかなーなんて思ってたとこだったんだよ。あーよかった」


違う。こんなこと言いたい訳じゃないのに、素直に言えない。


ただ、ショックだった。


どんな子があげたの?可愛い子だった?本命って言われたの?告白もされちゃった?気になる質問は山ほど出てくる。


……志摩、チョコ貰ったんだ。


「でも俺聞いたぞ。城薗さん、快二にあげたんだってな?」


あげたけど、あれは友チョコなんだよ!喉まで来ている言葉を飲み込む。


「アイツ喜んでたよ」


「そう、なんだ」


志摩がいつもの笑顔で話す。あたしは作り笑顔で返事をする。


こうやって笑っているってことは、志摩はあたしのこと……友達としか思ってないってこと。


あたしが快二だけに渡したショコラケーキ、ずりーぞ!とか思ってくれないんだ。