「志摩くんは奈央ちゃんのこと、どう思ってるんだろうね?」
「それなんだよ。バレンタインも渡してないこと、気にしてないのかなー?」
今朝だって超普通だったし。
「いや、でも放課後呼び出したんでしょ?だったら、俺にくれるんじゃなかったのかな?くらいは思ってるんじゃない?」
花蓮の言葉にハッとする。たしかに、あたし志摩を呼び出してたし……何かあるって思うのが普通だよね?
「まぁ、相手は志摩くんだから何とも言えないけど」
そうだよね。鈍感な志摩のことだから、もしかしたらバレンタインとは別件の用って思ってそうかも。
「あー。あたしどうすればいいの?志摩が好きだけど、変に快二を意識しちゃうじゃんかぁ~」
やだなぁ、こんなモヤモヤな関係。
「それが三角関係なんじゃない?」
「羨ましいよ~奈央ちゃん」
クスッと笑う花蓮と雪。
まさか、自分が三角関係の中にいるなんて思っても見なかったよ。
結局、解決策なんて見つからないままお昼休みを終えた。


