「はい、みんなボトルな!」
そこへ、志摩がボトルが入ったカゴを持って走ってきた。
「そういえば、准さんも一部の女子に人気ありますよ」
「おっ、俺!?ナイナイ」
山本の言葉にキョドりながら否定する准。
「よかったじゃんか。城薗以外にももの好きがいて」
「そ、そういうのわかんねぇよ。ほら、快二も飲めって」
コイツ、本当こういう話になると逃げるよな。
まぁ、城薗の名前が出てきたからなんだろうけど。
「あれ?今日城薗さんは?」
「あー、料理部と帰るって。だから、今日は俺と2人きりだなっ」
部活終わり。女子達+山本フィーバーの波をすり抜けて、准と駅までの道を歩く。そして、所々にあるバレンタインを漂わせる広告が目に入る。
「俺……この時期苦手なんだよな」
准がボソッと呟く。


