GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




「ん?どうした?」


「今日の帰り、どーすんの?一緒帰るか?」


一応言っておくが、一緒帰る=俺と城薗と准で帰るということだ。


「今日は料理部で帰るからパス!志摩によろしく伝えててー」


今日の帰りは、男同士の語りとなりそうだ。





「キャー!山本くーん!」


なんだろう。


今日はやけに黄色い歓声が飛ぶ。


「俺、いつもよりカッコイイ?」


「なわけあるか。あれだろ、バレンタインも近いから、女子達も本気出してんじゃね?」


休憩中、部員に冗談を言うとこの返しが飛んできた。


「アピール歓声?」


「まぁ悪い気はしないっすけどね」


そう言って、女子軍に手を振る山本。途端に大きな悲鳴が響く。


この山本は1年のモテ男。ショートで動きが良く、チームメートとしてはいい奴だが……ちょいナルシスト。


「お前、チョコの量すごそうだな」


「快二さんこそ。去年結構もらったみたいっすね」


そんな情報も回ってくんのか。