「っしゃ」
城薗が小さく声をあげた。どうやら解き終わったようだ。
「俺も終わった。解答もらって出ようぜ」
「うん」
筆記用具をカバンにしまい、教卓へと足を進める。
「ご苦労様」
にんまり笑う石田。
「2週間どうもでした」
「今後の展開、期待してるぞ」
こんのやろ、嫌だマジで。
「石田、やっと久喜田ちゃんとデートできるね~じゃ!」
「あっ、こら城薗っ」
石田の止める声を聞き入れず、のままそそくさと教室を出た俺達。
「えっ、アイツ久喜田とデキてんの?」
「そうだよ。女子のネットワークはすごいからね。先生達のことも含めいろいろと情報が回ってくるわけ」
なるほど。
「じゃ、お互い部活頑張ってこよう!」
ヒラヒラと手を振って駆けていく城薗。
「ちょっ、城薗っ」
そんな彼女を引き留める俺。


