GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




「今日は英語ないんだって。あたしなんかさ、間違えて持っ……え!志摩がいるじゃん!なんで!?」


准の姿に気づいた城薗が目を丸くする。


「アイツ、教科書忘れたって借りに来たんだけど、俺持ってなくてさ」


「あっ、あたしの貸す!花蓮、雪ちょっと待ってて」


そう言った城薗が、カバンから英語の教科書を取り出して、急いで志摩の元へ行く。


「え?いいの?」


「うん。時間割間違えて持ってきてたみたいで」


そのまま間立ち話をする城薗と准の2人。


「あれ?快二くん、行かなくていいの~?」


野村がニヤニヤしながら俺に聞く。


「雪、そういうのは聞いちゃいけないよ。行きたくても行けないんだから」


古田がふふっと笑う。


「お前ら嫌な奴等だなー」


俺は頭を掻きながら古田と野村を見る。


「え~感謝してほしいくらいだよ。いつもあ・え・て・奈央ちゃんの席で話してるんだからね~」


「それに、奈央のことチラチラ見てるのバレバレだよ?本人は気づいてないけどね」