「放課後補習よりもさ、志摩に教えてもらった方がはかどると思うんだよねー」
「お前なぁ、准のことしか頭にないんだから、そんなんで勉強がはかどるわけねーだろ」
「ちょっ快二!本人がいる前でそんなこと言わないでよっ」
慌てて快二の脇腹に数発のパンチをくらわす。
志摩はあたし達のやり取りを見て笑っている。
そんな志摩を見てちょっと思ったこと。
─────笑ってないで好きって言ってよ、バカ。
告白はした。
好きって伝えた。
覚悟してって宣言した。
前より仲良くなれた。
……志摩の大事な友達として。
ねぇ、志摩。あたしの気持ち、流さないでちゃんと受けてよ。
やっぱりあたしのアタックが足りない?女子力アップ磨きも不十分?
「お前凶暴過ぎっぞー。男かよー」
あたしのパンチを食らった快二が、大袈裟に痛いアピールしながら先に歩く。その少し後ろをまぁまぁと志摩が歩く。
志摩もそんな風に思ってるのかな?こんなに手が出る女は対象外なのかな?


