「あとで渡すんだ~。あ!でも、こういうのって重くないかな!?いや、でも快二にもあげたんだよーって言えば受け取ってくれるかな?」
俺、どんだけ使われてんだよ。
こっちの身にもなれよ。
それから城薗は、准にクッキーを渡した。
「俺にくれんの?」
准は驚きつつも受け取った。
俺は城薗に引き連れられてその場にいたから、こいつらのやり取りを間近で見ることができたのだ。
「うん!クリスマスプレゼント」
城薗は笑顔だった。
俺に向ける笑顔なんか比べ物になんねーくらい……准の前だと女子らしさが出ていた。
それくらい准のことが……好きなんだ。
そして、気のせいじゃないことに1つ気づいたんだ。
「なぁ、准」
大掃除の時間。准と掃除場所が近い俺は、准へ話しかける。
「お前、城薗のこと気になってんじゃね?」
「え?何言ってんだよー」
冗談やめろよな?と、ケラケラ笑いながら俺を見る准。


