GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




やべ、嬉しい。


だけど、俺は素直になれない。


「これ毒入ってんじゃねーの?」


こんな毒舌なこともベラベラ喋っちゃう。


「そんなこと言うんだ?じゃあいいよ。あっ、佐々木!このクッキー食べる?」


すると、城薗は近くにいたクラスメートへ声をかけた。


「く、食うって!」


俺はすぐさまラッピングされた紐をほどき、クッキーを取り出す。クリスマスツリーの型とサンタクロースのクッキー。


「……おま、結構クオリティー高ぇな」


「快二が褒めるなんて気持ち悪いなー。ほら、食べてっ」


急かされて一口食う。


「んまい」


「本当?よかった~。それなら志摩にも渡せるっ」


え。


准の名前が出て、俺の目はクッキーから城薗へ向かう。


「アイツにも渡すの?」


「うんっ。クリスマスに会えないから、今日渡しとこうと思って」


「……俺は毒味かよ」


「バレた?」


ニヤッと笑う城薗。