「聞かせろよー!お前の初恋っ」
大事な友達だから、准との今の関係を壊したくない。
すっげーいい奴だから……ずっと友達でいたい。こうして友達として、仲間として笑い合っていたい。
「そうだ!もうすぐあれだな、クリスマス!」
「こりゃ25日は予定入れないようにしねーとな」
「誰もお前なんか誘う奴いないって!はははっ」
男同士の会話は面白い。ちょっとの話題で、バカ騒ぎして盛り上がるんだから。
「おーじゃあ、ミーティング始めるぞ」
そこへ監督が戻ってきて、盛り上がりは一瞬でおさまり、ミーティング開始となった。
「はい!どうぞ」
そして、終業式。朝、学校に着くと、城薗がラッピングされた小さな袋を手渡してきた。
「え、何これ」
「手作りクリスマスクッキー!昨日料理部で作ったんだけど、失敗してまた家で作ってみたら成功してさっ」
おかげで朝寝坊したんだけどね、とニコニコして言う城薗。だから朝の電車にいなかったのか。


