「おー!おっせーぞ、快二!」
「お前の方はどうなってんだよ~」
その話に入り込まないわけにもいかず、俺は大きなため息を吐いて現在の恋事情を話した。
「好きな奴からたーっぷり他の男の話を聞かされんだよ。毎日だぞ?俺のメンタル潰れまくりな」
「その気持ち辛いな!」
「だろー?」
その話をしていると、准の登場。
「あっ、准一!お前の恋バナ聞きたいぞー!」
「おっ、俺!?俺何もないし……」
「いいから来いってー」
他の奴等が准を輪の中へ誘い込み、准は渋々腰を下ろす。
「今好きな奴いないのかよ」
「いねーよ。それよりミーティング……」
「監督がまだ帰ってこねぇから、それまでは恋バナ!な?で、初恋はいつなんだよ」
「初恋はたしか幼稚園の……って昔のことだし別にいいだろー!」
准が隣の奴の肩を叩き、部員に笑いが広がる。
このたまにある准のノリツッコミは俺も好きだ。


