GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~




「文化祭で求婚?」


「ろ、老若男女に好かれるだけだ」


「自分で言うなっての」


「本当のことだろー?」


鼻を高くする快二に、やれやれと両手で大袈裟なリアクションをとるあたし。


そして、再び宣伝を開始して少しした時だった。


「城薗」


快二が話しかけてきた。


「何よ。もう老若男女の話は終わっ……」


「准から逃げんなよ」


「えっ……」


突然出た志摩の名前にどぎまぎする。


「アイツ、どうやってお前に声をかけたらいいか迷ってるし、お前から告ったのに、言いっぱなしは良くねーぞ」


快二が言う言葉は図星だ。


「分かってる。それに……も、もう逃げないよ。今日ハッキリさせるつもりだし」


「……そっか」


それから快二と会話はなく、そのまま宣伝時間が終わった。お昼前だしそろそろクラスも混んでるかな、なんて思いながら教室へ足を進める。


「そろそろ、料理部のあたしの助けが必要になる頃かなー?」