今日返事を聞くのはやめて、明日聞くことにする。今日聞くと1人で落ち込むだろうからって、2人にすぐ慰めてもらえるように明日にしたんだ。
明日、志摩に……返事を聞こう。
「志摩ー、どこだー」
次の日、文化祭当日。あたしは正門前で宣伝をしながら、志摩の姿を探していた。
あたしのクラスの出し物は、カレー。料理部だし、もちろん調理係のはずが、なぜか宣伝へと回された。とりあえず客集めから始めるらしく、その役に抜擢されたのだ。
「カレー食いませんかー?」
そう、快二も一緒に。
「快二、そんなんじゃお客さん来ないじゃん。こういう時にこそ、エースの名を活かすべき!」
「は?意味わかんねー。それに、このルックスなら立ってるだけで、客は寄ってくるっての。ほらな」
そういう快二の元に……2人のおばあさんが声をかけてきた。
「あんたいい顔してるね~」
「うちの孫と結婚してくれんかね?」
「孫より私でもいいか。はっはっは!」
元気なおばあさん達はそのまま校内へ。


